本年度受賞企業

2011年度日本経営品質賞大規模部門受賞

東京都港区 情報通信

シスコシステムズ  エンタープライズ   パブリックセクター事業

http://www.cisco.com/web/JP/index.html

代表者:代表執行役員社長 平井 康文 氏

  • 顧客の経営革新の実現にむけた揺るぎない関係性づくり
  • カルチャーの浸透とコラボレーション組織による強い営業体制の構築
  • 顧客の経営革新の実現にむけた揺るぎない関係性づくり
  • カルチャーの浸透とコラボレーション組織による強い営業体制の構築
表彰理由

 米国シスコシステムズ社の日本法人であるシスコシステムズ合同会社エンタープライズ&パブリックセクター事業(以下E&P事業部門)は大規模法人・公共セクターに経営革新を実現するアーキテクチャー(顧客価値向上を図る考え方と実現する仕組み)を提案している。この推進にあたり、組織ビジョンと全体戦略、部門マネジメントの方向性を一致した取組みにするため、トップを中心に経営品質の考え方を高度に実践している。顧客本位の柔軟なチーム体制と緻密で合理的な戦略展開によりわずか3年の短期間で、業績のみならず顧客価値向上や組織革新において、卓越した成果を発揮している。また、このような活動成果が世界各地域のシスコ現地法人に採用され始めるなど、部門の革新を全体の革新に結びつける活動にも至っている。今回の受賞は、組織内の部門単位での経営品質向上活動に取り組む大規模組織の活性化や、日本経営品質賞への応募申請を目指す組織にとって、多くの点でベンチマーキング対象となる。以下が今回の審査で高く評価した点である。

顧客の経営革新の実現にむけた揺るぎない関係性づくり

 グローバリゼーションを経営課題としている顧客や経営変革への意識の高い顧客をセグメントし、「コラボレーション・アーキテクチャー(協業による顧客価値創造プロセスの考え方と実現方法)」による経営革新の実現を提案する新たなビジネスモデルを構築している。アーキテクチャ-の提供には、組織横断による「アカウントチーム」のもと、日本法人が独自開発した「C-BRIDGE」プログラム(顧客毎の経営課題や経営幹部層ニーズをもとに顧客別の改善・革新計画を策定し、顧客と合意形成の上で提案する活動)が運用・展開されている。その結果は四半期毎に部門経営幹部と顧客からのレビューを受け、短期間の評価サイクルを回すことで、顧客からの信頼関係を揺るぎないものにしていると評価できる。

カルチャーの浸透とコラボレーション組織による強い営業体制の構築

 組織規範であり経営資源とも言える「シスコカルチャー」が様々な経歴・職種で構成される従業員に確実に浸透しているため、経営幹部やマネージャーが余計な権威に頼らず、役割に応じたコミットメントを重視することで、従業員が信頼・安心して仕事ができる環境が作られている。また、従業員はカルチャーと共に全社ビジョン「Changing the way we work, live, play, and learn」を深く理解し、自社製品・サービスで「顧客に成功をもたらす、社会を変える」という高い志を持っている。アカウントマネージャー、担当SE、サービス営業、プロフェッショナル等の各人材が高度にネットワーク化されたチームで協働することで、部門や地域を越えたコラボレーション組織と、少人数で多くのアカウント担当できるダイナミズムを実現していると評価できる。

顧客の経営革新の実現にむけた揺るぎない関係性づくり

 グローバリゼーションを経営課題としている顧客や経営変革への意識の高い顧客をセグメントし、「コラボレーション・アーキテクチャー(協業による顧客価値創造プロセスの考え方と実現方法)」による経営革新の実現を提案する新たなビジネスモデルを構築している。アーキテクチャ-の提供には、組織横断による「アカウントチーム」のもと、日本法人が独自開発した「C-BRIDGE」プログラム(顧客毎の経営課題や経営幹部層ニーズをもとに顧客別の改善・革新計画を策定し、顧客と合意形成の上で提案する活動)が運用・展開されている。その結果は四半期毎に部門経営幹部と顧客からのレビューを受け、短期間の評価サイクルを回すことで、顧客からの信頼関係を揺るぎないものにしていると評価できる。

カルチャーの浸透とコラボレーション組織による強い営業体制の構築

 組織規範であり経営資源とも言える「シスコカルチャー」が様々な経歴・職種で構成される従業員に確実に浸透しているため、経営幹部やマネージャーが余計な権威に頼らず、役割に応じたコミットメントを重視することで、従業員が信頼・安心して仕事ができる環境が作られている。また、従業員はカルチャーと共に全社ビジョン「Changing the way we work, live, play, and learn」を深く理解し、自社製品・サービスで「顧客に成功をもたらす、社会を変える」という高い志を持っている。アカウントマネージャー、担当SE、サービス営業、プロフェッショナル等の各人材が高度にネットワーク化されたチームで協働することで、部門や地域を越えたコラボレーション組織と、少人数で多くのアカウント担当できるダイナミズムを実現していると評価できる。

沿革・事業内容
業種 情報通信
設立 1992年
代表者 平井 康文
所在地 東京都港区
売上高 資本金:4億5,000万円
従業員 全社1,250名

 当社は1984年に米国カルフォルニア州サンノゼにて創業したCisco Systems, Inc. の日本法人として、1992年に「日本シスコシステムズ株式会社」として設立され、2000年に「シスコシステムズ株式会社」と改称、2007年に迅速かつ柔軟な経営を推進し、日本市場でのさらなる躍進を目指し会社組織を「シスコシステムズ合同会社」に改組、2010年8月に代表執行役員社長に平井康文が就任し、今日に至っております。 当社の顧客は大規模通信事業者から小規模オフィスまで多岐にわたっており、その中でこの度の受賞部門であるエンタープライズ&パブリックセクター事業部門は、大規模法人と公共セクターを主要顧客としております。 現在、経済環境は大きな変革の渦中にあり、これに伴いワークスタイルや企業組織体制にも変革が求められています。私たちシスコはお客様の経営課題解決に先進的なテクノロジーと体系化されたソリューションだけではなく、それを実践しているシスコ自身を実例としたビジネスアーキテクチャーを提案することにより、お客様の価値創造に貢献することを目指しています。

経営品質向上活動への取り組み

 創業25年のシスコは、創業時のベンチャー企業的活力と伝統的な大企業の持つ洗練された経営手法が共存するユニークな会社です。また、尊厳な企業文化(シスコカルチャー)が経営の道標となっており、本社CEOのジョン・チェンバースや経営層の共通した価値観として定着しています。 弊社の経営品質向上の取り組みは、3年前に現社長の平井が副社長として入社した際に、社内に多くの洗練された取り組みがある一方で、それらが個別最適化されており経営全体としての価値連鎖につながっていない点、すなわち、イノベーションとオペレーショナル・エクセレンスをバランスし能動的に活用するまでの腹落ちが不足していることの気づきを得て、開始されました。 これは経営品質向上プログラムという標準的手法を活用し、現場の経営幹部自ら参画する形で経営プロセスの理解と共感を深め、より自立した組織を目指しました。また、セルフアセスメントにより、公平な立場で自分たちの組織経営の成熟度を再確認し、組織に内在する共通課題点の絞り込みと、さらなる進化のためのロードマップを経営幹部一体となって描くことができました。 また、この社内経験は日本企業が直面しているグローバル化と労働生産性の向上という企業経営課題解決のためのアーキテクチャーの提案活動に生かすことができました。 現在、シスコでは「Customer Experience(顧客の体験)」を「Customer Excitement(顧客の感動)」に進化させる活動に注力しております。この実現の原動力はお客様の経営課題を深く理解・洞察し、その解決のために卓越したリーダーシップを発揮し高い志を持つプロフェッショナルな従業員と客観的に経営改善の進化をとらえることができる日本経営品質賞のフレームワークが最重要と認識し、今後も経営革新につなげるよう努力して参ります。